— 背景
Background
なぜ今、東京なのか?
— 私たちがブチ当たっている壁
Reality
「コーヒーでメシを食う」ことの残酷な現実
「札幌のコーヒー文化に貢献したい」。そうやって活動を続ける中で、どうしても越えられない残酷な壁にぶち当たりました。
それは、今の札幌でスペシャルティコーヒーで人を呼び、ビジネスとして成立させることは、なかなか難しいという構造的な問題です。

どんなに美味しいコーヒーを作っても、真摯に向き合っても、それだけで食べていくのは本当に厳しい。テナントもないし、借金背負って頑張れる下地もなかなかないのが札幌の現実です。
やはり、お客さんの多くが求めているのはカフェであって、スペシャルティコーヒーではないのだと実感することは多々あります。
もちろん、そういったお客さんが衝撃的なコーヒーと出会って価値観が変わることはよくあるのですが、札幌のコーヒーシーンにおいては需要と供給のミスマッチが起きている状態であることは否めません。
私は札幌でお店を出してかれこれ8年になりますが、コロナ以降、もしオンラインショップが無かったら店が潰れていたのではないかと思います。なぜなら、店舗もオンラインも、半分以上は北海道外のお客さんだからです。
自分の実力不足だ、と言われれば、全くその通りだと思います。しかしながら、偉そうなことを言っているのは百も承知ですが、もし私が実力不足ならば、札幌の同年代で誰がスペシャルティコーヒーだけの商売で食えているのでしょうか?

これまでたくさんの才能ある若手バリスタたちが、お金がない中で「間借り営業」で頑張り、ズルズルと消耗していくのを見届けてきました。
あるいは、“サラリーマンのようなバリスタ”をしている若い世代がたくさんいます。サラリーマンバリスタは、会社員から最も遠い自由な職業であるはずなのに、鳥籠の中にいるような不自由さでコーヒーを淹れています。見てて辛い気持ちです。
才能あるんだから、独立したらいいのに。皆にそう思われているバリスタ、たくさん思い当たりますよね。
その多くは、最終的にはコーヒーだけで生きていく夢を諦めるか、全く別の職業で貯金する道を選ぶか、コーヒー屋として成長できる環境を求めて道外へと流出してしまいます。
今の20代、30代で、札幌でスペシャルティコーヒーショップを独立開業する人は、ほぼ皆無と言っていいでしょう。
コーヒーの本気度においては圧倒的なものを持っている彼らが、環境という構造的な要因に負ける姿を見るのは、とても悲しいです。
この状況では、いつまでもコーヒーのプロは育たないし、文化も醸成されないのだなと思いました。
— 東京を「サッポロ・ハブ」にする
Decision
だからこそ、私が最前線へ行く。
私はここ数年、全国を回り、トップロースターたちと交わる中で確信しました。「札幌のコーヒーのレベルは、決して東京に引けを取らないレベルまできている」と。


だからこそ、私自身がリスクを取って東京という街へ飛び込みます。
限界を突破して泥臭く挑戦し、「やればできる」という背中を見せる。私が証明してみせることで、札幌で頑張っているみんなの心に火をつけたいと思うのです。
東京の店舗は「サッポロ・ハブ」になります。
札幌で奮闘する有望な若手バリスタたちが、東京の最前線の文化と交わり、新しいチャンスを見出すための場所を私が作ります。
これまで山鼻のSALVADOR COFFEEに来た人たちの価値観が変わったように、そして人生が変わってきたように。
東京の店舗に来たみんなが、良い刺激を受け、そして札幌のコーヒーシーンに良い影響を与えられるようにしていきます。

Enthusiasm is contagious. 熱意は伝染します!
札幌のスペシャルティコーヒーの未来という、大きな夢を背負う1人のコーヒーマンとして、自分なりのやり方で道を切り拓いていくこと。
それこそが、これまで私を育ててくれた札幌という街への、最大限の恩返しだと信じています!